フライフィッシングの聖地ハンプシャー 

長崎のグラバー邸、オペラ蝶々婦人、で有名なスコットランド人、トーマス.グラバー。彼が長州藩、薩摩藩の武士を幕末に英国に密航させ日本の近代国家としての歴史が始まる。ということは近代日本の父はトーマス.グラバーということになる。この近代日本の父トーマス.グラバーが晩年、日光で釣りを楽しんだ。そして英国大使館のハロルド.バートレットとともに、アメリカからブルックトラウトの卵を戦場ヶ原を縫う湯川に放流したのが明治35年。そこで外国大使館員などに混じりごく一部の華族がフライフィッシングを楽しんだのが日本フライフィッシングの発祥である。ということは彼は日本フライフィッシングの父でもあるということになる。そして日光湯川が日本フライフィッシャーマンにとっての聖地という訳だ。 

テスト川、ボリングトンマナー

アメリカで大衆化したフライフィッシングも、英国ではもともと紳士のスポーツ。特に川でのフライフィッシングはゲームフィッシングの元祖として他の釣りとは一線を画するのである。 

そんなフライフィッシング鱒釣りの聖地が英国ハンプシャー、テスト、イッチン、エボン川である。日本人にはニュージーランドやアメリカが手ごろな価格で人気があるが、お金に糸目を付けずに是非一度楽しみたいのがハンプシャーの本場チョークストリームの釣りである。世界中から富豪が集まる為、釣り場の環境は素晴らしく、ハットの設備も充実している。ホテルでハンパーを準備してもらい、ボルドーワインを飲みながら優雅なランチを楽しめば、まさに貴族になった気分にさせてくれる。最低3~5日間は釣りに当てる日程を組み、西園寺公望にでもなったつもりで、ゆったりと日本人らしくなく優雅に振舞うべし。 

お勧めのホテルはピートスペードイン
こじんまりとしているが世界から集まる釣り好きの富豪を満足させるお洒落なお部屋、料理にワインセレクションも充実している。

名門ホートンクラブのあるストックブリッジの村に釣具屋は2件、アメリカのオービスは無視して、ロブジェンツを訪ねよう。

テスト川を研究した本が豊富、場合によっては筆者のサイン付があることも。釣具、フライばかりではなく本場カントリーウェアーも豊富に取り揃えている。

 

鱒釣りのシーズンは4月から9月一杯。魚権は1日£200~£500。そのほか郵便局でライセンス(1年で£25程度)の所得が必要。 

10月から12月一杯はグレーリンクシーズンで魚件は1日£80前後と割安。建前上狙ってはいけないがブラウントラウトも必然的に釣れる。




グレーリング、食べると鮎に似ている。 


野生のブラウン


 記事と写真 牛堂行博