ブルーベル鉄道


英国には100を超える保存鉄道があると言われています。そのほとんどはボランティアによって運営されていますが、ブルーベル鉄道もそのひとつ。3月にはついにイースト.グリンステッド(East Grinstead)まで路線が延長されました。イースト.グリンステッドはロンドンから簡単に行けますので(ヴィクリア駅、またはロンドンブリッジ駅から約1時間)是非この機会にブルーベル鉄道の懐かしい蒸気機関車に乗って昔の旅の雰囲気を味わってみてはいかがでしょう?

英国では1820年代に世界初の旅客用蒸気機関車を走らせる鉄道が開通されました。その後の鉄道の発展は目覚ましく100年後には英国内で全長3万キロを超える鉄道網が敷かれましたが、その後は自動車の普及もあって利用者も少なくなり鉄道は敗退の一途をたどるばかり。ついに1960年初頭の‘ビーチング.アックス’と呼ばれる政府のとった政策により収入の少ない路線の廃止や駅の閉鎖が相次ぎました。現在のブルーベル鉄道の前身であるルイス ~ イースト.グリンステッド鉄道は1877年に開通しましたが、‘ビーチング.アックス’より前、つまり1950年代には閉鎖されてしまいます。

しかし、鉄道愛好家たちはなんとかして鉄道の保存を実現しようと、この閉鎖が実施されてちょうど一年後に‘ルイス.イーストグリンステッド保存鉄道協会’が発足します。今日では終点のシェフィールド.パークはヨークの国立鉄道博物館に次いで最大数の蒸気機関車を所蔵して一般公開をしているほか運営資金を集めるために「ジャズの夕べ」「ビール祭り」「クリームティ」などのさまざまなイベントも催されています。



スタッフは切符販売人から車掌、運転手、売店のおじさんまでがボランティアです。「3度の飯より鉄道が好き」というひとたちばかりで鉄道に関して質問しようものなら乗車している間中ずっとおしゃべりに花が咲くかも?その上もっとラッキーであれば停車中に運転台に乗せてくれるかもしれません。

駅もそれぞれ昔のまま保存されています。

さて、肝心のブルーベルの花なのですがイングリッシュブルーベルは日本やその他の国、そして英国でさえ庭で見られる普通のブルーベル(そのほとんどがスパニッシュブルーベルとのハイブリッド)と違い、英国では古代の森に見られるものです。色、香り、形はスパニッシュとは全く違うことからもっとも英国らしい野生の花のひとつです。ところが近年はその存在が絶滅の危機にさらされていることから4月下旬から5月上旬にかけては「今のうちに(?)」と英国各地でブルーベルウォークが行われています。

ブルーベル鉄道の列車内からはほんの一瞬ですが木が密生している場所にイングリッシュブルーベルを見ることができます。蒸気機関車の速度は遅いとはいっても簡単に写真撮影できる速度ではありません。それよりもしっかり皆さんの目に焼き付けてください。
(写真はイメージ写真です)

ブルーベル鉄道に乗った後は田舎のパブで地ビールをいただきながらローカルの食材を使って料理されるおいしいランチはいかがでしょう?シェフィールドパークから車で10分くらいの場所にあるThe Coach and Horsesは何もない静かな村にあるパブです。歩く人もあまり見当たらない村なのに一旦パブに入ればテーブルは満席。それだけ地元の人に愛されているパブです。

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