City of Londonの路地裏


英国ジャーナリズムの同義語として使われ,かつて大手新聞社が軒を連ねていたFleet Streetには、一見これといった特徴もない店が並び、ブルーバッジガイドの資格を取るまでいつも素通りをしていたロンドンの通りである。 

気を付けていないと見過ごしそうな路地が多くあり、その一つを北へ進むと、‘When a man is tired of London he is tired of life, for there is in London all that life can afford.’(ロンドンに飽きた人は人生に飽きた人である。)という名言を残したジョンソン博士の記念館がある。1700年ころに建てられたと言われ、当時文壇の大御所といわれたサミュエル・ジョンソン博士(1709-1784)が10年以上住まいにし「英語辞典」を編集した家である。 

最上階の部屋は「英語辞典」の編纂作業に使われた。テーブルの上には、訪問者が自由にページを捲れるように当の辞典全二巻が置かれ、また、Will Room(遺書の部屋)では,遺産の大部分を自分に仕えた黒人召使フランシスに残す旨を記した遺書が展示してある。 


この記念館が建つGough Squareにはジョンソン博士の愛猫ホッジの銅像があり,御主人様の著書の上に座り我が家を眺めている。ロンドン旧市街となるCity of Londonのおもしろさはビジネス街のあちこちに隠れているロンドンのかつての姿を路地裏に見つけることにも在る。 

散策に疲れたら,ジョンソン博士のみならず、19世紀の文豪チャールズ・ディケンズも贔屓にしていたという17世紀の佇まいを残すチェシャチ-ズ亭で一休みするのもお薦め。 


Dr. Johnson’s House (ジョンソン博士記念館) 17Gough Square, London EC4 3DE 

Tel/Fax 020 7353 3745  www.drjohnsonshouse.org 

Ye Old Cheshire Cheese (チェシャチーズ亭) 145 Fleet Street London EC4A 2BU 



記事と写真 坂本 教子